何者
今回は
何者
という本を読んだ感想。
就職活動をメインに繰り広げられる友情ストーリーかと思えば、結末は大きく一点したものであった。
今の世の中では、SNSが広く浸透し、誰しもがアカウントというものを持ち、もう1つも2つも自分の姿がある。
そして、そこで表現できる制限された文字数の中で言葉を選び、綺麗事をいう自分を作っていく。現実世界とかけ離れた自分さえも作り上げられる。
しかし、そのときに選ばれた言葉より、選ばれなかった・除かれた言葉の意味や理由がその人を表しているのだと学んだ。
主人公の言われていた優しいというのは、全てを受け止めているわけではなく、一段上から自分は見てるんだという謎の優越感からくる接し方であったのかなと考えると少し恐ろしい。
自分は何者でもなく自分である。
綺麗事の言葉を並べることも、他人より上だと考えることも間違ってるとは思わないが、そんなことよりももっともっと汚れた言葉で今一番自分に近い言葉で自分を表現することが大切だと感じた。
それがたとえ100点を伝えられなくても、10点でも20点でも少しずつ表現することが、最も根強く社会と生きることだと学んだ。
この本は間違えなく就活終わってからすぐ読む本だね。
そうするとね、よりぐっと面白く物語に吸い込まれるようになるね。